経歴
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2011〜
サイバーエージェントへ入社子会社にて広告営業チームに配属され、2年目からマネージャーを務める
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2014〜
コンサルティング会社へ転職戦略コンサルティングと新規事業開発支援に携わる
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2017〜
国内最大急のゴルフ場設営会社へ転職マーケティングチームの立て直しに奔走
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2021〜
独立してフリーランスのコンサルタントに -
2024〜
Faber Companyに入社
営業・コンサルティング・マーケティングと多彩な業務を経験
中野さんのキャリアについて教えてください。
2011年にサイバーエージェントに入社後、子会社で広告営業のマネージャーを務めました。最初の3ヶ月間はまったく成果を出せなかったのですが、途中から「営業とはこうあるべき」という考え方をやめ、お客様の困り事に寄り添うように努めたんです。すると徐々に結果を出せるようになり、2年目にはチームのマネージャーを任されるようになりました。
3年間この会社で働いた後、コンサルティング会社で戦略コンサルティングと新規事業開発支援を経験し、国内最大級のゴルフ場運営会社へ入社しました。長らく支援会社で働いていたので、事業会社の経験も積みたいと思ったのです。ここではほぼ壊滅状態だったマーケティングチームを立て直すため、考えられる施策にすべて取り組みました。
その後、私はコンサルタントとして独立しました。そして、支援プロジェクトの一つでFaber Companyと働いたことをきっかけに、ジョインしてほしいと誘ってもらったんです。
入社を決意した決め手はなんですか?
私は0→1よりも、1→10や5→10のように今あるものをさらに成長させる仕事を得意としています。Faber Companyは「ミエルカ」シリーズをはじめ、デジタルマーケティングの領域で多くの実績を持ち、豊富な知見・ノウハウを持っています。しかも、これからさらに成長しようと事業成長を目指している。ものすごく大きなチャンスが眠っている宝の山に見えて、ぜひここでチャレンジしたいと思ったんです。
人材マッチングサービスからの脱却を目指して
中野さんはFaber Companyにおいて、どのような役割を担っていますか?
ミエルカコネクトの事業責任者を務めています。私のミッションは事業の数字を伸ばすことですが、そのなかで特に力を入れているのが、サービスの再構築です。「ミエルカコネクト」は、業務委託のマーケターの方々をお客様に紹介するという「人材マッチングサービス」です。
このニーズは非常に大きい一方で、私たちは人材の派遣“だけ”に注力していいのか疑問でした。そもそも、お客様が本当に求めているのは「人材」ではなく、その先にある「成果」です。「ミエルカコネクト」は、もっとその部分にフォーカスしていくべきだと考えました。
現在は、マーケティング人材を派遣して終わりではなく、プロジェクト単位で成果にコミットできるようにチーム強化を進めています。例えばWebサイトをフルリニューアルするプロジェクトでは、要件定義からデザイン、制作、SEOなどさまざまな仕事が発生します。これらを一気通貫で、Faber Companyがサポートできる体制を構築しました。
プロジェクトの初期段階ではこういうスキルセットのチーム、次のフェーズではこういうチーム……といった形で、状況に応じて最適なチームを編成しスキルを提供する。それをやっていくことでより深くお客様の成果に貢献できるようになると私は考えています。
改善の余地は「伸びしろ」。未成熟に挑むことの醍醐味
事業責任者としての仕事やFaber Companyという組織に、どのような想いを持っていますか?
「伸びしろ」の塊だと思っています。正直に言うと、会社や組織、サービスなどまだまだ未成熟な部分が多いです。例えば業務オペレーションでは、人材紹介のプロセスで非効率な点が多い。また提案力についても、「ミエルカSEO」という強力なツールがあるがゆえに、どうしてもツールを主体とした「型にはめて売る」スタイルが根強く残っています。
しかし、私が今やろうとしているプロジェクト型の提案は、むしろお客様の状況に合わせて柔軟に提案方法を変えていく必要があります。「コンサルティング=フレームワークを多用する」と思われるかもしれませんが、私はフレームワークがあまり好きではありません。フレームワークに落とし込んで物事を考えようとすると、どうしても思考が型にはまってしまい、本質的な顧客視点からずれてしまう危険性があります。
どんなフレームワークにも、必ずグレーゾーンや分類しきれないファジーな部分が存在する。そこを見落とさず、顧客一人ひとりに合わせた提案をする。そうした「売り手視点」から「顧客視点」への意識改革に取り組んでいます。
未成熟な部分があることは、一見するとネガティブな状態にも感じられますが、冒頭で伝えた通り私は「伸びしろ」だと受け止めています。チームメンバーたちがこの変化を経てどう成長していくのか、それが今の仕事をしている中で一番楽しみな部分かもしれません。
Faber Company最大の魅力は「人」
中野さんから見て、Faber Companyの魅力はどこにありますか?
似たような質問を聞かれるたび、毎回同じことしか言わないんですけど、「嫌なヤツがいない」。この一言に尽きます。本来、従業員数が50名を超えれば一人くらいは「仲良くなれない」と感じる人が出てくるものです。学生時代を思い返しても、クラスに一人はそういう子がいたでしょう?でもFaber Companyにはそれがない。本当に「いいヤツ」しかいないのです。
「いいヤツ」をもう少し具体的に表現するのなら、素直さや純粋さが該当するかなと。こちらから「こういう風にやってみたら?」とアドバイスすると、すぐにそれを試してみる人が本当に多いです。打算的で相手の顔色を伺い、コロコロ態度を変えようとする。そういう嫌らしさが目立つ人は、少なくとも私の周辺には存在しません。
また、一般的な営業組織であればメンバー同士が成績を競い合うため、お互いを蹴落とすような動きが見られますが、そういう雰囲気を見たこともありません。
求めるのは「顧客視点」ただひとつ。それを磨く手伝いをしたい
中野さんがFaber Companyのメンバーに求めるスキルや能力は何ですか?
私がメンバーに求めるのは、徹底した「顧客視点」です。これは私個人の感覚なのですが、お金をいただいているのにそれに見合う価値を提供できていない状態って、すごく気持ち悪いんです。100万円いただいたら200万円分の、1,000万円いただいたら2,000万円分の価値をお返ししたい。
その「価値」を決めるのは、我々サービス提供側ではなくお客様です。1,000万円で受注したプロジェクトについて、お客様に2,000万円分、あるいは3,000万円分の価値を感じていただくにはどうすればいいのか。この思考を突き詰めると、お客様のことを徹底的に考え、思いを馳せる以外に方法はないと思っています。
先日、新入社員研修でマーケティングについて教える機会がありました。ここでも私は、マーケティングの歴史を除いてほぼすべてのカリキュラムで「顧客視点」について語っています。顧客のことを考えられない会社は、もはやマーケティングカンパニーとは言えない。Faber Companyで働く人にとって、顧客視点は日本国憲法ぐらい当たり前のことだと思っています。
日本国憲法!それだけ顧客視点を大切に考えているのですね。
顧客視点を持っている人とは、「誰かのために」を考えながら仕事ができる人です。特に若手のうちは、「上司に言われたから」「目標達成のため」と、自分視点で仕事をしがちです。皮肉なことに、それを続けていてもお客様に貢献できないし、ひいては自分の成長にもつながりません。
とはいえ、「顧客視点を持とう」と簡単に言っても、それを具体的なアクションに落とし込むにはスキルが必要です。物事を論理的に捉え、要素を細かく分解して考えられる能力。自分の思い込みを排除する客観性。こうした思考を持つ人とぜひ仕事をしたいし、その能力を磨く手伝いを私はしていきたいと思っています。
メンバーの成長を助けていくことが、今後の中野さんのやりたいことなのですね。
事業責任者という立場上、「ミエルカコネクト」をより成長させることが私のミッションではあります。それと同時並行で取り組んでいきたい私個人の目標は、一緒に働くメンバーから将来の役員を輩出することです。今いるメンバーもこれからジョインするメンバーも含め、熱意のある人が成長できるきっかけを少しでも提供できたら嬉しいです。
※写真はすべてWeWork神谷町トラストタワーにて撮影