経歴
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2005年
ソフトブレーン株式会社に入社コンサルタントとして、SFAツールのプリセールスや導入プロジェクトを複数担当。
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2009年
シナジーマーケティング株式会社に入社CRMツールの営業を担当。2013年には東日本エリア営業マネージャーに就任。
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2014年
1年目 Faber Companyに入社営業部に配属。入社半年で営業部長に就任。
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2016年
3年目 IMC部門を設立部門長として、自社プロダクトを中心としたマーケティングおよび広報領域を統括。講演活動やオウンドメディア運営も担う。
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2020年
7年目 ミエルカSEO プロダクトオーナーを兼務IMC部門長に加え、プロダクトオーナーとして「ミエルカSEO」の開発をリード
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2021年
執行役員に就任現職を兼務しながら、Faber Companyの経営メンバーとして事業成長を牽引。
高付加価値の提案から生まれた数々の成功事例
月岡さんは入社からどのようなキャリアをたどってきたのですか?
私は2014年にFaber Companyに入社するまで、営業支援ツールの導入コンサルティング、メール配信を中心とした顧客管理ツールの営業などを担当してきました。Faber Company入社後も営業を担当していましたが、私は当時の主力サービスではなく、まだ出始めのコンテンツマーケティング支援に注力しました。主力サービスではなくコンテンツ支援にこそ、私自身がより高い付加価値をお客様に提供できると思ったんです。
当時のコンテンツ制作市場は、クラウドソーシングサービスを使えば1本数百〜数千円という単価で提供されているような状況でした。その頃、Faber Companyは高品質なコンテンツ制作を武器に1本数万円という単価で販売していました。
お客様によっては、さらに高い付加価値を提供できると思い、1本10数万円というさらなる高単価でコンテンツ制作を提案し、契約を獲得していました。
かなり破格ですね。
当時としては、ですね(笑)あるお客様はBtoBビジネスで案件単価は数億という業態だったので、コンテンツ制作の難易度が高いですが、一方でWebへの投資対効果が出しやすい案件でした。それに対して1本10数万円という価格は費用対効果を出しやすいし、「月岡さんなら任せられる」と信頼してくださったことで、受注にこぎつけたんです。紆余曲折あって、自分で執筆して納品することになったんですが(笑)、制作した記事はしばらくターゲットキーワードで検索1位に表示され続け、大きな成果につながりました。
これ以外にも、地方銀行、マーケティングオートメーション(MA)ツール企業のコンテンツマーケティング支援など、いくつものプロジェクトを受注し、プロジェクトマネージャーも担当しました。そのいずれも成功事例として外部公開に協力してもらうことができました。提案して、受注して、成果を出して事例になってもらい、また営業に活かす。そうしたサイクルを作り、成果もでたこともあってか入社半年後の10月には営業部部長に抜擢してもらいました。
自社の常識を覆し続けたマーケティング施策で生まれた「強み」

月岡さんが入社した翌年、2015年にミエルカがリリースされたのですよね。
はい。当時、ツール販売や導入支援の経験があったのが社内で私一人ということもあり、いつの間にか営業だけでなくマーケティングみたいなことまで自分でやっていました。2015年はちょうど、「コンテンツマーケティング」をテーマにした展示会の第1回が開催された年です。ツールをお披露目する場所として最適だと思いましたが、まだ展示会への出展経験がない当社にとって、高額な出展費用がネックとなってしまいました。
そこで私は秘策を思いつきまして。当時ご支援していたMAツール企業は、ほぼ同タイミングでツールをローンチしていたので事業フェーズとしては同じ。そのMAツール企業の社長に「一緒に展示会に出展して、出展費用を折半するという方法」を提案して、すぐにOKをいただきました。
コストを半分まで抑えられたことで、経営陣からもGOサインが出ました。展示会出展の結果、多くの見込み顧客のリストが手に入り、売上にもつながりました。この成功体験が「展示会が得意」というFaber Companyの強みの礎になったんです。
次の施策として、私が考えたのが無料セミナーの展開です。しかし当時、Faber Companyで開催するセミナーは「有料」が当たり前でした。情報自体を商品として提供してきた中で、無料セミナーを開催するのは大きなハードルだったのです。
しかし、展示会で出会った見込み顧客をフォローするのに、セミナーは最適な方法です。「他社さんと共同開催などもあるので、無料で実施したい」などと色々理由をつけて(笑)、無料セミナー開催にこぎつけることができました。今では、セミナーやウェビナー集客も当社の強みの1つになっています。
セミナーには月岡さん自身も登壇したんですか?
はい。無料で開催するものの他にも、セミナーイベントに協賛することもありました。その時点で、私にはほとんどセミナー登壇経験がありませんでした。セミナー登壇は過去2回だけ。どちらも参加者が20〜30名程度のものでした。それなのに、突然300名規模の大きなセミナーに登壇しなければならなくなったことがありました。
すでに協賛が決まっていたセミナーイベントがあり、もともと代表の古澤が登壇予定でした。ある日、古澤の予定を確認するとセミナー登壇当日に日本にいないことが判明。慌てて「誰がやるんですか?」と古澤に聞きに言ったら「ツッキーやってみれば?」となりまして。
そこから私は、登壇内容をまとめて、役員全員の前でリハーサルすることになったんですが、これがなかなか大変で。リハーサルでは役員たちから酷評(笑)を浴び続け、何度も何度も発表内容を直してはリハ、直してはリハというのを繰り返してました。無事登壇することはできたんですが、その後もセミナー登壇のたびに何度も練習を重ねるリハーサル地獄が続きました。
1年半くらいが経った後、古澤が登壇する某イベントで私が5分だけピッチ発表をする機会がありました。その発表を聞いていた古澤が、「ツッキーはもう大丈夫だな」と言ったんです。それから、リハーサル地獄から解放されました(笑)。
リハーサル地獄が、「セミナーの人」という月岡さんを作ったのですね。
そうですね。当時のセミナーイベントでは他登壇者の誰よりも練習していたと思うし、誰よりも内容が練り込まれていたという自負がありました。そんなこんなもあって、2016年10月のタイミングで営業メンバーも増えてきたので、私はマーケティングチームを新設してそちらに専念することになりました。
そこからは、どんどんセミナーに登壇してきました。朝は東京、夕方は大阪とダブルヘッダー登壇したこともあるし、年間100回くらいセミナー登壇した年もあります。他にも数百名が一同に集う合宿型カンファレンスでもプレゼンをする機会もありました。セミナーイベントとはまた違う雰囲気で、短い時間で記憶してもらう必要もあるので登壇難易度も高めです。これまでの経験も活きて、2020年には参加者投票のプレゼンアワードで1位を取ることもできました。
顧客に寄り添う「Giveの積み重ね」が信頼につながる

大勢の前で話す時に意識していることはありますか?
とにかく、その場の皆さんに役立つ発信をすることです。私は、登壇時にFaber Companyのサービスのことはほとんど話しません。10分の発表であれば9分はずっと情報提供に徹して、残り1分で「もしよかったら聞いてください」と自社サービスの情報を添える感じです。その姿勢が、多くの人々に支持してもらっているのではないでしょうか。
参加者の皆さんはもちろん、主催企業や同業他社の方々からも「(月岡さんの話は)本当に勉強になるよ」と言っていただけるんです。スポンサー側の登壇者の心理として、どうしても『売らなければ』という意識が先に立ってしまうのは分かります。でも、お客さんはサービスの紹介を聞きに来ているわけじゃありません。せっかく同じ時間を過ごすなら、役に立ったな、勉強になったなと思って帰ってもらいたい。いま売り込んだところで、タイミングじゃなければただの迷惑にしかなりません。その話に興味を持ってくださった方が、「何かやらなきゃ」と思った時にうちのサービスを思い出してくれれば、それでいいと考えています。
お客様に何か課題が生じた時、「Faber Companyに相談しよう」「月岡さんに相談しよう」と思ってもらえる状態をつくれれば、無理に商品を売り込む必要もないですよね。こういう状態をつくることが、私のマーケティング活動の中で大切にしていることです。
その姿勢は別の仕事でも変わらないのですか?
もちろん。普段からメンバーには「ギブ・アンド・テイクじゃ足りない。最低でも3回はギブしないと!」と伝えています。目の前のお客様の役に立つには何をすべきかを、常に考える。Faber CompanyはSEOに強みを持ちますが、お客様に必要なのが別の施策であればそちらを提案します。提案したことは、何が何でも実現できるように必死に取り組む。自社だけで対応が難しければ、パートナー会社と一緒に何とか実現する。パートナー会社がいなければ探してきて、パートナーにする。それくらいの気持ちで、日々お客様と接しているんです。
正直、私は進んでセミナー登壇やメディア出演をしたいとは思っていません。あれはあくまで「ビジネス人格」としての私で、本当は人前に出るのは得意じゃないんです(笑)。それでも、私が話したことが人の心を動かしてより良い変化につなげられたら、とても嬉しいですね。
あくまでも、お客様の課題解決を最優先に考えるのですね。
あるマーケティング業界の大御所に提案する機会をいただいた時に、こんな質問を投げかけられました。
「月岡くん、私が持っているマーケティング予算の中で、デジタルの割合ってどれくらいだと思う?」
私が「2割くらいでしょうか」と答えると、「いや、ほんの数%に過ぎない。それを考えて提案してね」と。これは極端な例かもしれませんが、私たちが提案する内容は、お客様のマインドシェアのほんの一部しか占めていない可能性があるわけです。お客様は、いまどこに課題を感じているのか、そのビジネスの中でインパクトがある施策はなんなのか、そういったことを意識しながら情報提供や提案することを、常に心がけています。
アイディア溢れる人と「マーケティングゼロ」を描いていきたい
月岡さんが「一緒に働きたい」と思うのはどんな人ですか?
次々と発想がひらめくアイディア溢れる人でしょうか。「これ面白いかもしれない」「こうやって変えてみるのはどうか?」と考えて、それを実行に移してしまう人と一緒に働きたいですね。
マーケティング施策に”正解”はない。なので、自分の考えた施策を”正解”に変えてしまうくらいの気概が必要だと思うんです。Faber Companyには、商材、人材、環境など、良い「素材」がたくさんあります。それらを組み合わせることで、競合他社にはできないことにも挑戦しやすい。やれることの範囲や幅の広さ、深さ、質の高さは、当社の強みだと思います。私が発起人として2025年に開催したSEOカンファレンス「Japan SEO Conference 2025」も当社だからこそ開催できた象徴的なイベントです。このイベントは3,000名を超える皆さまにお申込をいただき、SEO業界以外にも大きな話題を生みました。
組織としての地盤もしっかりしているので、多少失敗しても大丈夫。むしろ、気づいたらどんどん物事を前へ進めてくれる人と一緒に仕事をしたいですね。
月岡さん自身は、Faber Companyでこれから何をやりたいですか?
現実的な話でいくと、月岡以降で新しく登壇できる、露出できる人材がまだ育っていないという状態を変えなければなりません。私が継続的に様々なイベント・メディアに露出してきたことで、困りごとがあったときに直接私に相談してくれる方が多くいらっしゃいます。これは非常にありがたいことですが、私もいい歳なので(笑)、これを次に受け継がないとなと考えるんです。
逆に私の存在が、会社の”限界値”になってはいけない。私のような存在を一人、二人と増やしていくために今も模索している状態です。
もう少し広い視点でいうと、Faber Companyが掲げる「マーケティングゼロ」の実現をもっと推し進めたいです。「マーケティングゼロ」は売り手と買い手の境界線をなくすことを意味しますが、それが果たしてどんな世界につながるのかは、まだ未知数です。
より良い製品やサービスがあれば、小手先の手法を駆使せずとも自然と売れていくプラットフォームをつくることなのかもしれない。あるいは、マーケティングにまつわるすべてのアクションを私たちが引き受けて、顧客がモノづくりに集中できる状態をつくることなのかもしれない。
SEOはいま激動の時代です。生成AIの影響もあって「SEOはなくなる」などとよく言われます。しかし、人びとが何かを調べたり、欲したりする興味や探求心はなくなりません。生活者が情報やサービスを求めたとき、本当に価値のある情報、商品・サービスが、それを必要としている人にきちんと届くこと。ここに我々のご支援できる部分が残り続けるのだと思います。
とはいえ、未来は分かりません。こうした予測不能な中でも、お客様のニーズや時代の変化に対応していき、会社の将来を一緒に作っていける仲間を増やしていきたいですね。多くの仲間たちと、世の中によりインパクトのある仕事をやっていく仲間を待っています。
